提携生産者のみなさん

味はもちろん、低農薬や化学肥料不使用、環境への配慮など、こだわりを持った生産者さんとのつながりを大切にしています。
生産者さんと地域の食卓を持続的に結ぶ。青い郷里の目指す地産地消の形です。

小田嶋農園

手間を惜しまず、丁寧に、シンプルに

大鰐町の山間に拓けた小田嶋農園には、ふるさとの優しい時間がつまっています。
生産品を自分たちが食べるものとして捉え、ほとんど無農薬に近いお米を生産。田んぼあたりの収穫量を少なめにし、お米の元気を保つ生産方法です。もち米は、京都の清水寺奉納米として選ばれていて、毎年住職が青森に来てお清め行事が行われます。

長年記録したオリジナルの農業日誌から田植え時期を決め、米を干す日数は明治時代から続くやり方を受け継いでいるそう。

山菜(フキ、わらび、きのこなど)などの保存食も上手な小田嶋さん。フキは、茹でたあとこぬかで揉んで天日干し。天気を見ながら干しては揉んでを繰り返すこと3ヶ月。手間を惜しまず作られています。青い郷里でも使っている手作り味噌は、減塩で香りが良く、採れたての野菜につけて食べると絶品です。
季節や天候と相談しながら食物を育て、自然の力を利用して保存食を作る。先人たちの知恵を操るお2人は、まるで魔法使いのようです。


大谷農園

南八甲田、みずみずしい朝採り野菜

朝霧が美しい南八甲田。平川市。
大谷さんは毎日、午前2時から畑へ出て作業を始めます。高原レタスはお日さまが出る前に収穫を終え、すぐに専用の冷蔵庫へ。その日の朝の内に出荷します。日が出てからの収穫では朝採りとくらべて葉がだれてしまうそうでシャキシャキ感がいます。瑞々しくえぐみのない味は、生でいただくのがおすすめです。

「高地であることは野菜の味に大いに関わってきます。朝晩の寒暖差が激しく、それが野菜の甘さを引き出します。平場(一般的な標高の農地)とは感覚も違いますね」
畑のある南八甲田の高原は冷涼な気候で、朝晩の寒さに厚着をしての作業。夏でもももひきが手放せないと笑って教えてくれました。
軽トラックで一緒に畑へ出る愛犬のモモが、いつも2人を見守っています。


小堀農園

温泉水で育つ、やわらかな葉物野菜

弘前市。真っ白な雪原に並ぶかまぼこ型のビニールハウス。温泉水で温められた内部では、冬でも葉物野菜が栽培されています。

小堀農園の春菊やアスパラ菜は、驚くほど柔らかくて良い香り。ハウスの中なので、野菜が寒さで縮こまったり生長を止めたりすることがなく、その結果、葉が硬くならないのだそうです。さらに、冬は夏に比べて日差しが強すぎず、ハウスの中とはいえ気温自体は低い状態、野菜は身を守ろうとして甘くなるのだそうです。

青森の冬の寒さと日差し、そして温泉水の流れるビニールハウス。両方の絶妙なバランスで小堀農園の野菜はすくすく育っています。市場に出回る一般的なものよりも柔らかく、サラダで食べてもえぐみを感じない、甘い野菜に仕上がります。


谷川農園

野菜は土から、八甲田高原にんじん

平川市。南八甲田の高原野菜には、特にニンジンを心待ちにしているファンが全国にいらっしゃると思います。
谷川農園では、長い間おいしい野菜をつくるための土づくりにこだわってきました。
「たい肥を撒いて土の栄養を増やしたり、化学肥料を減らして50%以上有機質の入った肥料を用いています」
肥料の配合を調整してくうちに現在の配合に辿り着きました。一般的な肥料を使っていた頃に比べてニンジンの割れが少なくなり、それと同時に、味が良いという反響も増えていったそうです。

100%ジュースは、そのニンジンが持つ味がはっきりと分かるものですが、谷川さんのニンジンは格段に味が良く、色も違います。首都圏で行われたイベントで提供したときにはあっという間に品切れ、大好評でした。
人参独特のえぐみがなく、人参が苦手な方にもおすすめしたい美味しさです。


(株)岩木山りんご生産出荷組合

JGAP認定第一号農園の葉とらずりんご

弘前市。岩木山りんご生産出荷組合では、味を重視した「葉とらずりんご」を生産しています。
贈答用のりんごは見た目も大事なので、葉を摘んだり実を回転させて、まんべんなく日に当てて色づけしますが、「葉とらずりんご」は、味を重視するなら葉はとらないほうが良い、という考え方。たくさんの葉っぱから栄養をもらって美味しいりんごが実ります。

りんごの木の気持ちをよく知っている、代表の木村さん。
「りんごの木はしゃべれないからのんびり見えるでしょうが、彼らにとって、雪解けからの1年は突貫工事。花咲かせて、受粉して、葉を出して、実をつけて大忙し。さらに来年の花の栄養も今年蓄えています」
今年の実ばかり考えていては、果樹が疲れてしまうのだそうです。美味しい実は樹木の元気からなのですね。

岩木山りんご生産出荷組合は、日本で初めてりんご生産に特化した「葉とらずGAP」を取得しています。
GAPは、食の安全や環境保全に取り組む生産に与えられる認証で、消費者やバイヤーにとって安心できる基準として、世界中で取り組まれています。